最初はですね 英語でスピーチをしようと 思っていたんですけれども 色々な人と話をしまして 私の考えを 日本人の人達と共有したいと思いました この内容というのが多くの日本人の人が まだ知らない事なんです ですから 日本語で スピーチしたいと思います 今日私はセックスについて お話したいと思います 商業化された性 ビジネスとしてのセックスです アメリカの大学を卒業してから 私はですね ワシントンDCの ポラリスプロジェクトという団体で インターンから始めたんですけれども 人身取引を実際にされ 被害に遭った女性たちを 救う団体で活動し始めました これがそのときの写真なんですけれども このような活動に至ったきっかけも 色々あるんですけども 私の活動の中で ある韓国人の私と同世代の 女の子のお世話をするってことがありました 彼女はアメリカに人身売買させられ 売春をさせれられて そして私達の団体に 救助されたんですけども それ以前になんと東京に人身売買され そしてそこで東京の上野で売春をさせられ その後に転売されて アメリカに人身売買されて そこで私達が介入したわけです 彼女は片言の日本語を話したんですね そこで私達が実際に一緒に 時間を共に過ごしたんですけれども 一緒に目の前で笑ってる彼女と 一緒にいるだけで 私は彼女が私達の国 日本に対して思う気持ちというもの ものすごくものすごく 辛い気持ちがあるっていうことに すごく辛い思いで実は 一緒に時間を過ごしてたんですけども 彼女にとって私の大好きな国 日本というのは 悲しみと怒りそんな感情で あふれるそんな時間でした 皆さんご存知の方も いらっしゃるかもしれませんが 人身取引、人身売買とも言いますが これは過去にあった 奴隷制であるとか人の密入国 こういったものと 誤解されがちなんですけども これは人を支配し 売春や労働を強制させる 世界的な本当に大きな犯罪産業です 日本や様々な国はこの問題を 本当に大きな問題を抱えてしまっています 日本でこういった活動をしたいと思いまして ワシントンDCでの活動後 私は8年前に日本に戻って来て その8年間の間に ホットライン、相談電話を通じて これまでに女性や子供達の 人身売買の被害者 約120人の声を聞き取り そして実際に支援をすることができました しかしながら これは私達の推計です 今この瞬間 日本のどこかに 5万4千人以上の被害者の 特に女性や子供達が 声を上げられずに搾取をされて 今この瞬間を生きているのです 私達はこの子達に 手を差し伸べられないでいるのです この子達が今この瞬間に 生きているってことは 私達が もっともっと色々な人に 伝えていかなければいけないと考えています ある一人の女の子の話をしたいと思います 彼女はある日本の地方都市で13歳の時に 約2ヶ月間 毎日売春を強要されていました 加害者はさまざまなホテルに 彼女を連れて行き 彼女と 彼女のお爺さんぐらいの年齢の男性から 大学生ぐらいの男性まで さまざまな男性が彼女を買いました 彼女が未成年だということは 明らかなはずです 彼女がそこに自分の意思で いないってことも明らかなはずです それでも彼らにとっては彼女は ただの商品にしかすぎなかったのです この性風俗産業 性産業というところで私自身 ものすごいその人身取引 人身売買の暴力を見てきました と同時に 女の子達から 様々な情報が入ってくる中で この産業自体が ものすごく「洗練」されているものなんだな ということにも気づいていきました これは私自身の経験なんですけれども ある日 私は電車に乗っていた時に 隣に座った男性が 今時のスマートフォンで 何か買い物をしていたんですね ネットショッピングをしていた そこで 何かやってんのかなあと思いまして 私そこでちょっとちらっと見てみたら なんと その男性は デリバリーヘルス、エスコートサービスを ちょうど注文しようとしたとこだったんですね 女の子の画面 画像をスクロールして選んで ホテルを選んで それから合う時間を決めて 数十分後にはその女の子が その男性のいるホテルや その男性のお家にデリバリーされている なんて便利なんでしょう えー 全部ではありませんが 学生証を持っていけば 学生ならば 学割をもらえる学生割引をもらえる ディスカウントをもらえるような そういう産業もあります このようなことが私やっぱり私達の考え方 特に若者の考え方に ものすごく影響を与えてしまってると思うんですね ある国の調査によれば若者 特にですね 10代の若者 私達の子供達はですね 性の売買、性の商品化に関して どの世代よりも一番オープン 性を買うこと売ることを 「別に悪いことでもないんじゃない 何も感じないんだけど」 そんな世代が一番多いのが 子供達の10代です と同時に これは別の調査なんですけども 比べると ちょっと面白いんですけれども 別の調査では その若者の特に男の子の3人に1人が 親密な関係を築くということに関して ものすごく無関心 無関心になってきてるという そういう調査もあります やはりその若者が コミュニケーションするってことに ものすごくその性の商品化が 影響を与えてるんではないでしょうか 私達は自分達の性をものすごく使い捨ての すごく安易なものに 陥れてしまってるんではないでしょうか まるでハンバーガーを 食べたいから食べるように ものすごくコーヒーを飲みたいから すぐ 買いに行く これは悪いことではないですけれども すごく簡単に手に入る満足として 性を見なしてしまってるんではないでしょうか そして私達が救った この人身取引の被害者 13歳の日本人の女の子 このような子を救えないでいる この社会 私はこの社会が とっても もどかしくて仕方がありません でも同時に私は まだまだこの社会をもっともっと 子供達 私達の今後のためにもっともっと 変えられるし良くしていける そんな可能性をまだまだいっぱい 秘めてると思っています 性の商品化が一般的にあふれ 容易に手に入り そして商品化が無秩序な商品化が進み 人身取引が加速してしまう社会 もしくは子供達と一緒に性と向き合い そして親密な関係を築くということを 一緒に考える そんな社会 皆さん私達は一体どれぐらい これから私達の性を 商品化していくのでしょうか 考えてみませんか? ありがとうございました (拍手)